横浜みなみ通信 /【避難所】双道鉄道

横浜市南部地区(港南・磯子・金沢・戸塚・栄)を中心とした 地域の歴史・情報を発信していくブログです。 2019年12月、Yahoo!ブログから移転しました!

カテゴリ: ● 北海道雑記帳

どうも、管理人です。
新聞報道から、北海道の鉄道ネタを1つ。

札沼線 末端区間廃止へ

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今回、廃止が議論されている「札沼線」
札沼線とは
戦時中に線路を撤去した区間もありましたが、戦後復旧し1972年まで
桑園~石狩沼田までの路線として存在していました。

新十津川~石狩沼田は、国鉄時代に「赤字83線」の1つとして廃止され、
幌~石狩田」の頭文字をとった路線名と合致しない現象が起こりました。

現在は、北海道教育大(札幌校)、北海道医療大学などが沿線に存在することから
「学園都市線」都の名称でも親しまれています。

今回廃止になる区間は?
今回、廃止が検討されている区間は「石狩当別~新十津川」の区間です。
「北海道医療大学~新十津川」の区間です。(2018/10/07 16:40訂正)

2012年の「学研都市線」電化の際に、電化されずに残された区間でした。
現在、石狩当別~浦臼で5往復、石狩当別~新十津川で1往復が運行されており、
電化区間(札幌~石狩当別:27往復、他)と比べて極めて本数が少ないのです。

電化区間である始発の桑園駅からは、56本の列車が出ていますが、
途中駅止まりである「あいのさと公園」止の18本を抜くと、
「札幌~石狩当別・北海道医療大学」で38本が運行されていることになります。
(2018/10/07 16:40訂正)

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JR北海道は経営悪化から、この区間に関して「廃止・バス転換」を沿線自治体へ提案しています。2018年8月時点では、当別町を除き沿線の自治体から廃止の合意が取れていました。

最後に残った、当別町が「廃止」を受け入れると報道されました。
これにより、沿線自治体との合意形成がなされたことに成り、
JR北海道の計画する2020年バス転換が、現実味を帯びてきました。
沿線の状況は?
現在、札沼線と並行する形で「函館本線」が通っています。
滝川駅の時刻表を確認すると、「えきから時刻表」では
こちらは、1時間に2~3本(内、1~2本は特急)ペースで運行されており、
各駅から6~12km程度でのアクセスが可能となりますので、
バス等で、函館本線の駅へ出たほうが、利便性は高いということになります。

(2018/10/07 16:40訂正)
ただ、JR北海道の時刻表では5:50のライラックは「普通」扱い。
こちらで見ると、各駅時間2~3本程度運行されているとみることができます。

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今回確認したHPの情報から。滝川駅

ただ、気になるのは途中にある普通駅。
茶志内駅の時刻表を見てみると、9,12,16時には列車がなく
おおよそ1~2時間に1本、合計16本程となっています。

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並行する区間の大きな駅、岩見沢駅の時刻表をJR北海道HPで確認してみましょう。
運行列車数を見ると、各駅停車は2~3本/時、特急は朝夕に数本運行されています。
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函館本線(岩見沢~旭川)の営業係数は「170」(2017年)といわれており、
赤字ではありますが、それなりに利用があると考えられます。
(札沼線末端部は、「2690」(2017年)ですので比較にはなりませんね…)

JRの考えでは、函館本線各駅へバスで接続する方向で動いているようです。

今後の札沼線を考える
残念ながら、札沼線末端区間は鉄道輸送に適している状況ではありません。
そのため、JRも鉄道運行終了の決定をしたのだと思います。

この廃止によって、路線図から消えてしまう区間では、駅名が表示されなくなり、
地図上で他人から触れられる機会が減少してしまいます。

廃止は残念ではありますが、燃料代高騰、高齢化の進行によって、
地域間をつなぐ公共交通の果たす役割は大きくなっていくはずです。

地域の交通機関を考える上で、使いやすく改善する機会と考え、
ぜひ「地域に愛される」交通体系の構成につなげていってほしいものです。
お詫びと訂正
2018年10月7日に誤記掲載がある旨2件連絡を頂きました。
16時30分に確認をしまして、本文の該当箇所を修正いたしました。
ここまで、多くの方に閲覧いただいており、管理人は真っ蒼になっております。

大変、申し訳ございませんでした。以下、修正箇所についてです。
再発防止のため、検証した結果も掲載しております。

ーーーーー
【廃止対象区間ならびに電化区間について】
本文中において「石狩当別~新十津川」と表記しておりました。
当初、管理人も「北海道医療大学」までだったと記憶していたのですが、
時刻表を確認し「石狩当別」行が多かったため、勘違いだったと判断し、
誤った情報を掲載してしまいました。確認不足でご迷惑をおかけしました。


【札沼線 運行本数について】
指摘を受け再度検証を行いましたが、ご指摘の通りでした。
再度集計した表を文中に掲載いたしましたので、そちらも確認ください

情報収集で普段とは違うサイトを利用し、19時代以降の列車が別頁と
なっていたため、19時以降の列車(11本)を数え忘れた可能性が考えられます。
(当日集計した表には、検算した結果も「27本」となっていましたので、
その可能性が高いものと考えられます)


【函館本線 運行本数について】
指摘を受け再度検証を行いましたが、ご指摘の通りでした。
こちらは、特急の運行本数含め大幅に誤りが確認されました。

問題は、執筆時に確認した「えきから時刻表」の見方が分かっていなかったこと。
凡例に「赤字は特急」とあったため、すべて特急だと認識していました。
JR北海道のものを確認すると、すべて黒字。普通電車でした。こちらの勘違いです。

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今回確認したHPの情報から。滝川駅

ただ気になるのは、JR北海道の表記。
他サイトにおいても、5:50の列車は「特急ライラック」です。
これを「普通」としているのは、どういうことなのでしょうか…

数が苦手なので、掲載前に2~3回ほど確認をしているのですが、
ここまで大きく外していたため、正直ショックを受けています。

当日はたまたま新聞報道を見つけ慌てて作成したため、
二次資料に頼った調査となっていました。結果このような大誤報に…
今後は、原点に立ち返り「一次資料」並びに「複数資料」に触れるよう
最善を尽くしてまいります。

コメントくださいました皆様、ありがとうございました。
随時、個別に返答させていただきます。
参考資料
・北海道新聞「JR札沼線 当別町も廃止容認」2018/10/3

・JR北海道 営業係数(2017年)

・Wikipedia 札沼線

道内鉄道網を考える   (2)広すぎちゃって、どうしよう!

前回、北海道の広さの話をして終わってしまいました。
私たちが「北海道」とまとめて呼んでいる都道府県の大きさが分かったと思います。

これだけの面積を管理することは大変ですので、「支庁」と呼ばれる
出先機関が北海道内に14個作られました。
(現在は、「総合振興局」並びに「振興局」に改称されています。)

神奈川県でいうところの「県政総合センター」に類するもののようです。

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振興局の区割り (北海道庁)

実際、この振興局自体が「都道府県並みの広さ」を有しているのです。
せっかくですから、都道府県順位の中に混ぜて、見てみましょう。

●都道府県別面積順位 with 振興局
結果がこちら。
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北海道は断トツ1位。振興局の中には上位に食い込むものも。

北海道は断トツの1位でした。
しかし、よく見てほしいのは振興局(黄色)の順位だったりします。
最も大きな十勝と、次点のオホーツク(旧:網走)は岐阜県と同じ大きさ。
釧路や空知でも、茨城や三重と同じ大きさといえます。

それぞれ、面積が似たような都道府県を探してみると…
●十勝・オホーツク・上川 = 秋田・岐阜
●釧路・空知 = 茨城・三重 ●日高 = 福岡・和歌山
●宗谷 = 京都・山梨   ●後志 = 富山
●渡島 = 滋賀 ●胆振 = 奈良
●石狩・根室・留萌 = 鳥取 ●檜山 = 佐賀

こう見ると、北海道の大きさが見えてきますね。大きすぎる…

●人口密度 with 振興局   ~試される大地。悲惨すぎる…~
さて、続いて人口密度で見ていきましょう。
全道で538万人と大きく見えても、それ以上に広大な台地が広がりますと、
当然行政や公共サービスは行き届きにくいわけで…

どのくらいなのでしょうか?
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人口密度を計算後、都道府県順位に振興局を足してみた

こう見てみると、石狩地方(札幌 他)は、兵庫県並みの人口密度。
札幌地域が栄えているというのは、こういうところからも見て取れそうです。

一方で、健闘しているは2つの振興局管内。
胆振や渡島でも島根・高知と同じ程度の人口密度であるといえそうです。

とはいえ、この2つの県も過疎化や高齢化が問題になっていますので、
余り好調とも言えないところがあります。

特に、鉄道の経営が厳しそうなのが、それよりも密度の低い各振興局。
世界の人口密度は平均45人と言われていますので、
それを上回っている所(空知・後志・上川)もあれば、下回るところもあります。

最近鉄道が廃止となった、留萌地区(留萌本線)や檜山地区(江差線)は、
人口密度「14人/km2」とされていますので、大量に人を輸送する「鉄道」の
維持は難しかったのではないかとも思えてなりません。

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人口密度(振興局毎)塗分け (上記表を参考)

こう考えてみると、これだけのエリアを一括管理する「北海道庁」すごいですね。
ここで、日本でよく使われる「8地方」毎に見てみましょう。

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地域別人口・面積・人口密度

こう見てみると、九州は北海道の半分程度の面積に2倍強の人口がいるんですね。
北海道、広さのわりに人口が少ないようです(;'∀')

さて、どうやって地域の交通手段を維持していくのか。
鉄道を残すのか、バスに転換するのか、地域の力に頼るのか。

今後の動きを見守っていくだけではなく、
私たちも議論するべきなのかもしれません。
参考資料

国勢調査

どうも、北海道の鉄道事情を調べていると「北海道ってでかいなぁ」と
つくづく感心させられている、管理人です。

JR北海道の経営が厳しいとなんだといわれていますが、
実際、環境はどんなもんなのか? 気になってしまいまして (;'∀')
せっかくだから、特集化してみました。よろしければお付き合いください。

道内鉄道網を考える   ①北海道は「でっかいどう」!?

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北海道を駆け回る特急車両

=念頭に=
2018年9月6日に発生した、北海道胆振東部地震によって
行方不明の方も多く発生している他、停電等のライフライン寸断により、
日常生活に支障が出ている話が、関東まで聞こえてきております。

直前の台風災害の被害に遭われた方も含めまして、お見舞い申し上げるとともに、
一日も早い生活復興をねがっております。


北海道ですが人口は約538万人ほどといわれています。
これは、2015年国勢調査の結果から出されたものですが、
全国でも8番目の人口だといわれています。

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北海道は8位。 (国勢調査)

全く意味はないが人口を47で単純に割ってみると、平均値は270万人になる。
これが12位と13位の間に来るというわけですから、とんでもなく偏った人口分布と言えそうです。

しかし、これだけ見ていると健全なように見えてしまいます。
実際はJR北海道が「経営が厳しい」と言っていますし、人口減で苦しむ自治体も
多いといわれています。

国勢調査を見ると、この25年間で北海道から27万人が減少しているわけで、
そういわれるのも無理がないような気もします。

●「でっかい道」 実際に面積は日本一! でも…
北海道は全国で最も面積が大きい都道府県です。
その昔、どれだけの県が北海道に入るかという話もありました。

実際、北海道(83,424km2)は、香川県(1,877km2)の44倍の大きさです。
これだけ広大であると、面積当たりの人口(人口密度)はかなり低くなります。

さて、この広さ。どれくらいなのでしょうか?
ネットサーフィンをしていると面白いサイトを見つけました。
北海道の大きさを、簡単に比較できるサイトです(くわしくはこちら⇒

このサイトを用いて、遊んでみました。
例えば…
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東京を北海道の東端に置くと、西の端は姫路付近!

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南の端だと、北端は岩手の盛岡付近!
この場合、小樽相当の位置は郡山というからとんでもねぇ…

もう少しイメージしやすくするならば、

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強引ながら、東京=札幌にしてみた

こう見てみると、札幌ー千歳が新宿~横浜。苫小牧が三崎口とも見えそう(体感)。
函館は下田よりももっと南というのだから、とんでもなく広く感じます。

JRの時刻を見てみるとどうなのでしょうか?
<例1:北海道~苫小牧相当区間>
北海道「札幌~苫小牧」。距離は71.2kmで所要時間は49分(特急)。
東京「東京~三崎口」。距離は72.1kmで所要時間が76分(快特)。
※北海道は「特急すずらん」、東京は「京浜東北で品川⇒京急快特」を利用。

<例2:東京~下田相当区間>
北海道「札幌~新函館北斗」。距離は300.8kmで所要時間3時間30分(特急)
東京「東京~伊豆急下田」。距離は167.2kmで所要時間は2時間47分(特急)。
※北海道は「特急スーパー北斗」、東京は「特急踊り子」を利用。


例2は、噴火湾を迂回するため、遠回りをしていますのでやむなしでしょうが、
北海道の特急は、かなり速達性は高いのではないでしょうか?

長くなりましたので、次回に続きます。
●参考資料
北海道のサイズを他の国と比較すると(個人ブログ)

北海道の比較(MAPfrappeより)

ジョルダン

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